ステンレス製品の製作・加工・販売をおこなう株式会社ナカノ(本社:富山県黒部市、代表取締役社長:中野 隆志)は、独自開発した“横スライド式”ゴミステーション「ダスポン」シリーズから、従来品よりスリムな『スライドダスポン ハイスリム』を、2023年2月3日(金)より発売開始しました。
■都心の集合住宅や狭小地域の要望から開発 従来品よりスリムにし大容量でも省スペース化
『スライドダスポン ハイスリム』は、当社が独自開発した“横スライド式”のゴミステーション「ダスポン」シリーズの新商品で、都心部の集合住宅や狭小地域向けのゴミステーションの要望を多くいただいたことで開発に至りました。従来の家庭用製品より奥行きを縮めた分、高さを出すことにより収納力を向上させ、省スペース化を図りました。また、素材タイプはステンレスとメッキ銅板ブランド「ZAM®」を採用した「黒ZAM®」の2種類展開、容量は500Lと600Lの2サイズから選べます。どんな景観にも調和するよう扉の色は各12色のカラーバリエーションを設け、高級感あるデザインからおしゃれなデザインまで、集合住宅の雰囲気に合わせた選択が可能です。
さらにこの度はオプション機能として、ポリタンクがピッタリ収納できる奥行きのワンタッチ棚をつけることができます。この棚は、使用しない時には折りたたんで収納し、使用する際には簡単にワンタッチで設置できる優れモノです。棚があることで、ゴミステーションとしてだけでなく、宅配ボックスとしての使用や、災害時にはポリタンクで水を共有するステーションとしてなど、幅広く活用いただけます。
これまで通り、足元まで大きく開閉する“横スライド式”の開閉口は、ゴミ袋を入れる際に上まで持ち上げる必要がないので、女性や高齢者でも出し入れが簡単です。また、投入口が閉まる数センチ前でスライドが減速し、手を挟む心配ないソフトクローズ機能も標準装備し、女性や高齢者のわずかな力でも安全に開閉できます。
■“カラス対策”だけでなく、高齢化社会にも貢献する「ダスポン」誕生秘話
当社は、顧客からオーダーを受けた金属製品の加工・製造をおこなう下請けメーカーでした。今から7年ほど前に、地元の町内会長から町内のゴミ捨て場についての相談を受けました。従来のゴミステーションは、3~5年に1回塗装のし直しが必要で費用もかさむことから、塗装が不要なステンレスのゴミステーションで、かつ“カラス対策”も可能な製品を開発してほしいとのことでした。そこで、様々なゴミステーションを見学・調査したいと考え、地元のごみ収集会社に一週間実際に働かせてもらえるようお願いし、600カ所以上のゴミ集積場をまわって形状を記録しました。その際、女性や高齢者がゴミ袋を苦労して上に持ち上げて入れている姿を度々目にしました。その経験から「ステンレス製でカラス対策するだけでなく、女性や高齢者でも入れやすく、かつ街の景観も損なわない、かっこいい製品を開発したい」と考えるようになりました。それから実験と試作を繰り返し、2年半を要してようやく誕生したのが「ダスポン」です。
この度販売を開始した『スライドダスポン ハイスリム』をはじめとした「ダスポン」シリーズの最大の特長は、“横スライド式”の扉です。“横スライド式”は、従来の上下に開閉する扉より力が要らず、投入口が足元まで広がるので、女性や高齢者でも簡単にゴミ袋を投入でき、回収の際も楽なので、業者の腰痛も減ったと聞きます。また、従来のゴミステーションは通気性の高い商品が主流であったことから、臭いがもれるという問題がありましたが、「ダスポン」は密閉性を重視し、中に人が入ることもできることから清掃も容易にでき、清潔感を保つことで臭気問題を回避できます。
いまでは「ダスポン」シリーズの商品展開も増え、商業施設で使われるような大型タイプから、マンション・アパート・道路のゴミ集積場で使われる中型タイプ、家庭用の小型まで、幅広いサイズとカラーバリエーションをラインアップしています。2018年にはGOOD DESIGN AWARDも受賞しました。
特に家庭用の「ダスポン」は、コロナ禍で置き配など非対面での受け取りが増えたことで、安全に荷物を受け取ることができる宅配ボックスとしての新たな需要を獲得したことから、2020年後半から販売台数が急激に増加し、2021年は前年比の2.5倍以上の出荷数で、その後も人気が続いています。こうして当社は、下請けだけの企業からの脱却に成功したといえます。
当社は、快適な空間を創造する、どこにもない最強の高機能BOXメーカーとして、「DUSPONを通して日常の気付かない煩わしさを解消する」ことを使命とし、今後も“ものづくり”を通じて社会課題解決に貢献します。